2019年05月11日

新刊3冊−その1 斉藤倫『ぼくがゆびをぱちんとならして……』

 斉藤倫さんの『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』(福音館書店)が届きました。これは福音館のウェブサイトに連載されていたエッセイを書籍化したもの。それにしても長い題名ですねえ。
 斉藤さんは詩人として出発し、今は絵本や童話の世界で活躍されています。本書は、主人公である「ぼく」が家に訪ねてくるこどもの相談事にのりながら詩を1篇ずつに紹介するという体裁を取っている。いつも何か食べているときに限ってこどもがやってくるという設定もおもしろい。
 紹介されている詩人は藤富保男、松井啓子、石原吉郎、辻征夫、まど・みちお、松岡政則、入沢康夫など10数人。いずれも著者の好きな詩人なんだろう。拙作の「人生が1時間だとしたら」も取り上げられいます。
 表紙の絵は僕の好きな漫画家の高野文子さん。「びーぐる」6号(2010年)で「詩への航海 異境の海へ」という特集をしたとき、僕は高野さんにインタビューしています。そのとき彼女は、「もうマンガは描かない。(挿絵等で)誰かのお手伝いをしたい」と話していました。今回の表紙もその「お手伝い」のひとつですね。
 「もうマンガは描かない」と言いながら、その後1冊、漫画作品『ドミトリーともきんす』(2014年)が出ています。やっぱり描かずにはいられなくなったのかな(笑)。高野さん、前言撤回OK。もっと描いてください!
 今回、新刊3冊を紹介する予定でしたが、時間切れになりました。後の2冊はまた後日。

斉藤倫「ぼくがゆびをぱちんとならして……」表紙.jpg

posted by 高階杞一 at 13:05| Comment(0) |