2016年03月26日

三好達治賞贈呈式

 昨日は第11回三好達治賞の贈呈式がありました。受賞者は谷川俊太郎さん。会場は大阪市中央公会堂。1918年(大正7年)に竣工し、今は国の重要文化財にも指定されている由緒ある建物です。その中集会室で1時半から1部と2部合わせて2時間ほど行われました。参加者は200人ほど。2部では山田兼士さんと谷川さんの対談があり、なかなか貴重な話も聞けました。
 式の後の懇親会では、乾杯のあと、谷川さんは退席されました。長丁場の式だったのでお疲れだったようです。ここでスピーチを頼まれていたのですが、ご本人がいることを前提にした話を考えていたので、大半はちょん切り、谷川さんと岸田衿子さんの結婚生活での修羅場の話などをしました。ご本人がいたら了解を取ってから話すつもりだったのですが、いないことだし、まあいいかと。この内容については、びーぐる14号で谷川さんにインタビューした時の記事になっていますので、興味のある方はそちらをご覧ください。
 懇親会のあと、2次会をしようと8人ぐらいで居酒屋を探していたのですが、どこも満席で入れず。よく考えれば3月末の金曜日。歓送迎会等いろんな行事が重なっている時期だったんですね。歩いているうちに山田さんの体調が不良になり、無理をせずそこで解散し、帰宅しました。

三好達治詩碑 (800x600).jpg

中央公会堂前 中之島公園内の三好達治詩碑

懇親会 (800x600).jpg

懇親会

 中央公会堂は縁のある場所です。15年ほど前、大規模な改修工事を行っている時、「大阪人」という月刊誌がその竣工を記念した特集をするということで、詩を依頼されました。その時、普段は一般の人が入れない特別室などを見せていただきました。天井に古事記などに書かれた神話が描かれており、それは荘厳で見事なものでした。その天井画をテーマに詩を書きました。詩集には未収録のものなので、ここに記します。

     柱
         中之島中央公会堂修復再公開に寄せて

どんな思いを
この柱は支えてきたのだろう
幾度もの戦いと
平和との繰り返しの中で
朽ちず 倒れず
神々のおおらかな歌を今も天井に響かせて
鳥は
東雲の空を行く
次の時代へ
ひたすら歌を届けるために

人はいつか朽ち
けれど その後も世界は続く

どんな柱が
今 僕を支えているのだろう
何千年か
あるいは何万年か後
この世から人のすっかり朽ち果ててしまった後
誰もいない野っ原で
一本の柱が
まっ青な空を指さして立っている姿を想う
その時初めて
鳥も空から降りてくる
歌いながら ゆっくりと 草むらへ
たとえば
幼い日の僕に似た顔で

中央公会堂 特別室2.jpg

中央公会堂 特別室1.jpg


 「大阪人」という雑誌は大阪市の外郭団体が出していたのですが、2011年に大阪市長に就任した橋下徹氏によって補助金をカットされ、2012年廃刊となりました。今回、このことを知り、惜しいことだと思われました。橋本氏にとっては文化的なことであれ、収支が合うかどうかが最優先事項のようです。

posted by 高階杞一 at 11:41| Comment(0) |
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