2016年03月28日

妻は夫の詩を読まない

 昨日は梅田の北新地で飲み会がありました。メンバーは家人と、家人が某企業に勤めていた時の知人Mさん、そしてMさんの知人で詩人の船田崇さんの4人。Mさんから家人に、僕と船田さんを引き合わせたいというお誘いが以前からあり、昨日それが実現したという次第です。
 船田さんとは初対面ですが、話しているうちに以前、仕事の依頼を受けたことがあると分かってびっくり。船田さんは某新聞社にお勤めで、依頼時はその傘下の週刊誌の編集部におられて、そこで2度ほど拙作を掲載したいとの依頼を受けたのでした。船田崇というのはペンネームで、依頼を受けた時は本名だったので、まったく分からずにいたのでした。
 その2度の掲載のうち、1度は今でもよく覚えています。というのも掲載がある事件によって延期になったからでした。掲載作は『早く家へ帰りたい』の中の「いない いない」という作品。ここには3つになったばかりの息子がダンボール箱に入って遊ぶ姿が描かれています。週刊誌では詩に合わせて、ダンボール箱を頭からかぶったこどものイラストが描かれています。ゲラを見せてもらい、いよいよ発行という直前になって、広島で幼い女の子が殺されダンボ-ル箱に遺棄されるという事件が起こったのでした。延期もやむを得ないことでした。
 ほかにもいろいろ話が出ましたが、ひとつ印象に残っているのは、妻は自分の詩を読まないと、船田さんが語っていたこと。これはほかの詩人からもよく聞く話です。自分が詩でも書いていなければ、夫の書く詩に関心がないのは当然と言えるかもしれません。そんな奥様が『早く家へ帰りたい』だけは最後まで読んで、読みながら泣いておられたとのこと。詩を普段読まない人にも、詩が届いたことが、何よりうれしいことでした。

posted by 高階杞一 at 12:21| Comment(0) |
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