2017年05月10日

荒木一郎『まわり舞台の上で』

 数日前から『まわり舞台の上で』(交遊社 2016年10月刊)という本を読んでいます。これは荒木一郎にインタビューする形で構成された本で、500ページ以上に及ぶ大部です。デビュー前から事件後のあれこれが赤裸々に語られていて、ファンにとってはたまらなくおもしろい。意外な裏話が多く、へえ、こんなことがあったのかと驚くこともしばしば。
 1969年、17歳の少女への強制猥褻致傷の容疑で逮捕されてから、マスコミから干され、その後、ポルノ映画のプロデューサー的な仕事をしていたというのはまったく知らないことでした。もともと役者からスタートした彼自身も、ヤクザ映画やポルノ映画に出演したりしています。ヤクザ映画では「現代やくざ 血桜三兄弟」(1971年、東映 中島貞夫監督)、ポルノ映画では「白い指の戯れ」(1972年、日活 村川透監督)などが代表作。ポルノの方ではほかに、「温泉こんにゃく芸者」(1970年、東映)「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」(1973年、東映)といったおもしろいタイトルが並んでいます。
 映画の裏話では、最近亡くなった渡瀬恒彦と共演した際、「演技が下手なので自分が指導した」とか、「白い指の戯れ」で、相手役として連れて来られた新人女優を見て、「なんでこんなブスを連れてくるんだと思った」なんて語っています。あまりに正直すぎますね(笑)。ちなみにその女優というのが伊佐山ひろ子さん。どんな女優だろうって調べたら、何とあの「北の国から」の有名なシーン、五郎さんが「こどもたちがまだ食べてる途中でしょうが!」と怒鳴る相手の店員役の人でした。
 この本の中で一番意外だったのは、荒木一郎のデビュー曲、「空に星があるように」を当初、レコード会社側は別の歌手に歌わせようとしていたというエピソード。その歌手というのが何と、橋幸夫。橋幸夫がもしも歌っていたら、あの曲はどんな曲になっていたんだろう?
 何はともあれ、1970年代の映画界の裏話も分かるおもしろい本となっています。

 「きいちの音楽室」を更新しました。「チョコレート・パフェ」という曲をUPしています。

  http://tkongaku.sblo.jp/

 新詩集も先日校了しました。「詩歌の植物」と空とぶキリン社の詩集を合わせて、今年になってからやりはじめた3つの仕事が3冊の本としてまもなく形になる予定です。

posted by 高階杞一 at 13:45| Comment(0) | 日記
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